温泉大国と呼ばれる程多くの温泉があり観光産業が盛ん

中央ヨーロッパの広大な平原を中心に国土が広がるハンガリーは、中央をドナウ川が流れ、東部にはティサ川、西部にはバラトン湖があり、自然に恵まれ気候も比較的温暖です。

そのため肥沃な大地を利用して古くから農業が盛んに行われてきました。第二次世界大戦後は社会主義の経済政策によって重工業化が進められ、各地に工業地帯が建設されるようになります。

資本主義体制になった今日でも重工業主義の名残で国内産業における工業の割合は非常に高くなっています。

2004年にEUに加盟したのをきっかけに経済状況は好転し、外国資本の受け入れや経済の開放を更に進めて、西欧に遅れをとっている東欧諸国の中でも優等生として発展を続けています。

ハンガリーが世界に誇る特産品にはアルコール飲料が挙げられます。

ワインは特に有名で、トカイ産の貴腐ワインであるトカイワインは世界的に知名度があります。

名物の煮込み料理「グーラッシュ」に欠かせないパプリカも農業の名産品です。また、ドナウ川西岸地方ではガチョウの飼育が盛んで、フォアグラは世界中に輸出されています。

工業部門では車両生産、自動車部品、機械工業、化学工業、薬品工業などが盛んに行われています。

ドイツやフランスなどの自動車メーカーはハンガリーに生産拠点や部品の下請け工場を設立したり、安価な自動車部品を輸入したりするなど経済状況に大きく影響を与えています。

近年は日本の自動車メーカーも欧州生産拠点として進出しています。

西欧諸国に比べて人件費が安く、ヨーロッパの中心部という地理的に恵まれた場所に位置しているので外国企業がヨーロッパや東欧進出の足掛かりにする傾向があり、経済成長の支えになっています。しかし工業資源にはそれほど恵まれておらず、亜炭とボーキサイトの他は輸入に頼っています。

観光分野では、ハンガリーは各地に温泉が点在していることで有名です。

古代ローマ時代から温泉浴場が作られていた記録があり、今でも各地に遺跡が残っています。

首都ブダペストは国際治療温泉地に認定されており、国内はもちろん世界中から温泉を目当てに観光客が訪れています。

自然温水湖であるヘーヴィーズ湖やオスマン帝国時代の建物を使った浴場など、温泉大国と呼ばれるほどたくさんの温泉があり、周辺ではホテル、レストランなどの観光産業も盛んに行われています。

ユネスコの世界遺産に登録されている文化遺跡も国内に6つあり、観光の支えになっています。